コアラの赤ちゃんの離乳食は、お母さんのお腹の中で作られる!つまりはウンチ!?〜毒のあるユーカリを食べるためのコアラの知恵
コアラ、可愛いですよね。
少し汚い話になってしまうのですが、「コアラの離乳食は母親のウンチである」というネタを入手した管理人は、どういうことなのか気になったので調べてみました。
まず、コアラは、カンガルーと同じ有袋類なので、赤ちゃんコアラは、お母さんコアラのお腹にある袋の中で育ちます。こうして、赤ちゃんコアラは、お母さんコアラの袋の中で、およそ半年過ごします。
そして、赤ちゃんコアラは、生後5ヶ月くらいまでは母乳で過ごし、その後およそ2ヶ月ほどは、お母さんコアラのウンチを食べるそうです。
実は、この赤ちゃんコアラが、お母さんコアラのウンチを食べるのには、深い理由があったのです。
そもそも、コアラは草食性で、ユーカリやアカシア、ティーツリーの葉や芽を食べます。
しかし、ユーカリの葉は、昆虫や野生動物に食べられるのを防ぐために毒素があり、一般的に動物の餌として向きません。
コアラは、ユーカリの葉を盲腸で発酵させることでユーカリの毒素を分解し消化・吸収するという特別な消化機能を持っているため、これらを常食とすることができるのです。
さて、ここからが、本日の本題、離乳食についてです。
お母さんコアラは、盲腸内でユーカリを半消化状態にした、緑色の「パップ」という離乳食を作ります。
そして、赤ちゃんコアラは、袋から顔を出し、このお母さんコアラが作った「パップ」を、お母さんコアラの肛門から直接食べます。
これにより、お母さんコアラの消化器官内にいるユーカリの葉の消化に欠かせない微生物が、「パップ」を通じて赤ちゃんコアラの消化器官内に定着することになるのです。
こうして、赤ちゃんコアラは、お母さんコアラと同じように、ユーカリの葉を自分で消化・吸収出来るようになるのです。
ちなみに、「パップ」を食べやすくするためか、コアラの袋の出入口は、お母さんコアラのお尻の方に向かって開いています。カンガルーの袋は上を向いているので、逆ですね。
如何だったでしょうか。
「パップ」は、厳密にはウンチではないのでしょうが、コアラの習性にはビックリしました。
また、こうすることで、ユーカリを食べられる能力を引き継いでいっており、生きていくための知恵だなと思いました。